感染症情報

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富士市内の定点になっている病院・診療所で診断した各感染症の合計罹患者数です。

サーベイランスコメント

 インフルエンザ、新型コロナ感染症は、まだ散発例は見られますが、減少しており、流行の形成は認めません。手足口病は、いまだに増加傾向で、過去にない大流行となっています。10月に入り、伝染性紅斑が増加しています。伝染性紅斑は、近年で最多になっています。また、マイコプラズマ感染症に代表される異形肺炎や溶連菌感染症が夏以降、増加しています。今年は、幼児期からの報告も見られ、低年齢化している印象です。これらは全国的な傾向と同じです。マイコプラズマは、マクロライドやキノロンの耐性が報告で多いものだと50%となり、テトラサイクリン系抗生剤の使いにくい8歳以下では治療が難しくなっています。
 異形肺炎の低年齢化を見て、私の感染症の師匠の言葉を思い出し、年齢分布を見てみました。『感染と発症は違うんだぞ』と言う言葉と「病原体も生き物だから、好き嫌いがあるんだぞ」と言う言葉です。異形肺炎は、0〜2歳の報告は無く、溶連菌感染症もほぼ幼児期以降です。手足口病は、今年は、学童期以降の報告も目立ちますが、やはり乳幼児に多くみられます。マイコプラズマや溶連菌は不顕性感染も多く、抗原が検出されても年齢によっては原因病原体ではないこともあることに注意が必要です。
病名 時期・罹患数
42 43 44 45 46
10月3週 10月4週 10月5週 11月2週 11月3週
A型インフルエンザ(確定)  2  27 52 24 33
B型インフルエンザ(確定)  0  1 0 0 0
インフルエンザ様疾患  0  0 2 0 1
プール熱(咽頭結膜熱)  0  0 1 0 0
溶連菌感染症  9  17 8 8 11
感染性胃腸炎  17  11 21 18 30
みずぼうそう(水痘)  2  0 0 0 0
手足口病  155  92 88 72 68
リンゴ病(伝染性紅斑)  14  12 12 5 28
突発性発しん  0  3 0 5 3
百日せき様疾患  0  1 0 0 0
風しん  0  0 0 0 0
ヘルパンギーナ  0  0 0 1 0
はしか(麻しん様疾患)  0  0 0 0 0
MCLS  0  1 0 0 0
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)  0  0 2 3 0
はやり目(流行性角結膜炎)  6  9 2 3 1
ヘルペス様歯肉口内炎  0  2 1 1 1
無菌性髄膜炎  0  0 0 0 0
異型肺炎  38  58 37 45 67
RSウイルス感染症  5  0 5 4 0
疥癬  0  0 0 0 0
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)  133 113 126 148 174

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表中見出し数字の期間

期間
42 令和6年10月14日~令和6年10月20日
43 令和6年10月21日~令和6年10月27日
44 令和6年10月28日~令和6年11月03日
45 令和6年11月04日~令和6年11月10日
46 令和6年11月11日~令和6年11月17日